金沢市の植木屋村野造園が植物の苗木を優しく包んで手渡す写真

仕事に対する思い


庭木は家族


ここに、こんなオシャレな樹木があればステキですね。
そう思って提案しますし、やっぱりステキだなぁって思います。

でも1番大切にしたいのは、ステキな樹木があることで生じる、豊かなライフスタイルを提案することです。

あなたにピッタリな樹木が生活に彩りを加え、同じ時を刻んでいく中で、家族のようにかけがえのない存在になっていく。

それが、私たちの願いです。

自然と向き合う


このページをご覧いただいているあなたはきっと、植物に囲まれた生活に魅力を感じている方だと思います。

日々の生活の中での植物との関わりは、庭以外にも家庭菜園やプランター、記念日や冠婚葬祭の花、愛する人や自分のためなど数え上げればキリがありません。

動物として、自然の中で植物と共に生きてきた証が、私たちのDNAのどこかに刻まれているのではないでしょうか。

そして、暮らしの中に自然を欲していることのあらわれではないかと考えるのです。

一方で私たちが営む庭の文化も、暮らしの中に自然を取り入れることから始まりました。
縁側から眺める景色に自然を見出し、風が運ぶ香りや四季の移ろいに安らぎを感じた先人たちが育てて下さいました。

師匠の教えに、
「わからないことは、木に聞け」という言葉があります。

初めは戸惑いましたが、今はわかります。

物言わぬ樹木や草花ですが、よく観察をして対話することで「水が欲しい」「根を張りたい」「まぶしすぎる」「病気で苦しい」と語りかけてくれるようになりました。

だからこそ村野造園は、自然や植物と真正面から向きあい、対話することを大切にしています。


金沢市の植木屋村野造園がみなさんの思いを汲みとり大切に移植したカシの木の写真

庭のストーリー


初めてのお客様には、「この木はいつ植えたんですか?」と聞くのが大好きです。

「娘が生まれた記念に、同じ名前の木を植えたんだよ」だったり、「新築の祝いに植えたから、もう40年かぁ、大きくなったなぁ」だったり、「鳥が落とした種がいつの間にか大きくなってね、なんだか可愛くてね」だったりと、ステキなお話がいっぱいです。


樹木を、お嫁に出すお手伝いをさせていただいたこともあります。

この樫の木は、オフィス前で社員の皆さんを30年以上見守り続けました。しかし、移転の際に、一緒に連れて行くことができませんでした。

心温かい社長から、「この命を残したいんだ」とご依頼をいただきました。時期や前準備、スケジュール的に、移植をしても助かる可能性は半分もないと、1度はお断りをしました。

その後、熱心な社長から再度ラブコールをいただき、私たちのチャレンジが始まりました。

社長をはじめ社員の皆さんのお気持ち、嫁ぎ先の保育園の皆さんのお世話、そして私たち。この木に関わる全ての人たちの思いを吸い込んで、困難な移植を乗りこえ、今では保育園のシンボルツリーとなり、子どもたちに「愛の木」と呼ばれています。

愛の木のドングリで遊んだ子どもたちが親になり、またその子どもたちが木陰に集う。

そんな、新たなストーリーを想像するとワクワクします。


思い出の曲を聴くと当時の記憶が蘇るように、庭木には共に過ごした思い出や歴史がいっぱい詰まっていますよね。

だからこそ、あなたの思いを大切にしたい。

共に育てたい。

あなたと木のストーリーを、お聞かせください。

金沢市の植木屋村野造園が命を守ったカシの木の写真

命と手入れ


私たちは、植物の命を預かる仕事をしています。

年間で会えるのは数日ですが、「元気にしてたか?」「君はもっと大きくなりたいんだね」「君は疲れてるんじゃないの?」「食事は摂れてる?」と会話をします。

剪定を始めとした手入れの仕方は、樹木との会話の中で相談をして行うのが理想です。
その一方で、お客様の思いと樹木の思いとの板挟みに悩むことも、実はあったりします。

一番多いのは、庭の広さの関係でこれ以上大きくなって欲しくないというケースです。具体的には、「ばっさり切って、スッキリしてね」「もっと小さく小さく」というパターンです。

樹木の立場から言えば、「僕は僕らしく生きたいのに…」から始まり、自我の崩壊がおこっていきます。

生きる力に抗って強い剪定をすると、時には命を落とすこともあります。

そうはさせたくない。

樹木と約束をして磨いている技術の中に、解決策がひとつあります。
お会いした時に、お話ししましょう。